ドラム式洗濯機の乾燥機能が低下するメカニズムと、分解洗浄が不可欠な理由
ドラム式洗濯機の乾燥機能が低下するメカニズムと、分解洗浄が不可欠な理由
ドラム式洗濯機の最大のメリットは、ボタン一つで洗濯から乾燥まで完結する利便性にあります。しかし、購入当初は感動したその乾燥機能も、使用年数とともに「乾きが悪くなった」「時間が延長される」といった不調が現れ始めます。
これは故障ではなく、構造上避けられない「汚れの蓄積」が主な原因です。なぜ日常のメンテナンスだけでは不十分なのか、その内部構造から紐解いていきます。
1. 循環経路(ダクト)におけるホコリの閉塞
ドラム式洗濯機の乾燥システムは、機内で温めた空気を循環させ、湿気を含んだ空気を除湿・排気する仕組みになっています。例えるなら、洗濯機の中に小さなエアコンや除湿機が組み込まれているようなものです。
衣類を乾燥させる過程では、どうしても繊維から抜け落ちたリント(綿埃)が発生します。もちろんフィルターは装備されていますが、微細なホコリはフィルターの網目をすり抜け、空気の循環経路であるダクトや熱交換器の内部へと侵入してしまいます。
これらが「ちりも積もれば山となる」の通り、数年かけて内部に堆積します。
- 空気の通り道が狭くなる(風量低下)
- 排水経路が詰まり、結露水がうまく排出されない
こうした状況に陥ると、乾燥効率は著しく低下します。これは構造上の宿命であり、どれだけフィルター掃除を徹底していても、3年に1度程度のペースで分解清掃を行わなければ解消できない問題なのです。
▼循環経路を塞ぐように蓄積したホコリの様子

2. ドラムカバー裏への汚れ固着による「乾燥ロス」
もう一つの大きな要因は、ドラム(洗濯槽)を覆っている「貯水槽(アウタータブ)」の内側に付着する汚れです。
乾燥運転中、この空間にも空気が循環するためホコリが付着します。さらに洗濯工程で水に濡れることを繰り返すうち、ホコリはヘドロ状になり、最終的にはカチカチに固着してしまいます。ここまでくると、水流による自動洗浄などでは落とすことができません。
この固着した汚れが、乾燥時間に悪影響を及ぼします。
- 洗濯時、固着したホコリが水分をたっぷり吸収する。
- 乾燥時、洗濯機は衣類だけでなく**「水を吸った大量のホコリ」まで乾かそうとする。**
つまり、本来乾かす必要のない汚れに対して熱エネルギーを消費してしまい、結果として乾燥時間が大幅に延びてしまうのです。また、この汚れは生乾き臭やカビ臭の発生源にもなり、衛生面でも好ましくありません。
▼ドラムカバー裏面に固着した汚れ

新品同様のパフォーマンスを取り戻すために
上記の画像のように、内部にこびりついた汚れを物理的に剥がし取り、空気の流れを正常化するには「分解クリーニング」しか方法がありません。
適切なメンテナンスを行うことで、余計な水分負荷がなくなり、乾燥時間は正常範囲に戻ります。また、気になっていたニオイの根本原因も除去可能です。
弊社では、こうした構造を熟知した上で、機種ごとに最適なクリーニングを実施しております。「最近、乾燥の調子が悪い」と感じられましたら、ぜひ一度ご相談ください。
